【秘密結社】izimedarake

いじめに関する記事を書いています

ステーキ食わせろ!

小学生の頃、私には「Xちゃん」という友達がいた。

Xちゃんは明るくておしゃれな子なのだが、少し強引なところがあり、友達の家に上がっては、その家にご飯をねだるという一面があった。

それくらいならまだいいのだが
その用意されたご飯に対し、Xちゃんは「ありがとう」や「いただきます」を言わず、それどころか気に入らないメニューだと、容赦なく文句をつけてくる、少しばかり困った子であった。

もちろん私も、Xちゃんからこの被害を受けてきたうちの1人である。

私の家は普段から散らかってたり、親が留守のときが多かったため、友達を家に上げることは、ほとんどなかった。

そんなある日、Xちゃんが
「ごきの家のご飯は、まだ食べさせてもらったことがないよ!」
と、言ってきたため、私はXちゃんを家にあげられる日にちをなんとか確保して
母にも、Xちゃんにご飯を作ってあげるように説得した。

そしてXちゃんが私の家に来る当日

その日、私の母が作ったメニューは、焼きそばだった。

私は母の作る焼きそばが大好きだったので
「これならXちゃんも喜んでくれるかな」
と思い、Xちゃんにご飯を振る舞うのを楽しみにしていた。

しかし、Xちゃんは私の母が作った焼きそばでは満足いかなかったようで、以下のような文句を言ってきた。

「焼きそばなんて貧乏くさい!」
「マズい!」
「もっと高級なものがいい!」
「ステーキ食わせろ!」

このときの私は、大好きな母の料理が、ここまでひどく言われたことに、心から落ち込んだ。

以上が、私とXちゃんのエピソードだ。

あれから10年以上経って、私はもうXちゃんとは縁を切っている。

なのになぜ今回、こんな記事を書いたのかと言うと
今では私も、自ら料理をする側となったため、ご飯を振る舞う側の気持ちが分かるようになってきたからだ。

そのため、自分が作ったご飯を「美味しい」と笑顔で食べてくれる人がいるだけで、作る側はこんなにも嬉しくなるんだということにも気づけた。

つまり、私が今回伝えたいことは…

誰かが自分のためになにかをしてくれたときは、どんなに気に入らないものだったとしても、心から感謝しよう!
ということだ。

例えば、あなたが今すごくお腹が空いていて、誰かにご飯を食べさせてと頼んだとする。

もしそれで出てきたメニューが、例えおにぎり1個だとしても、決して感謝の気持ちを忘れてはならない。

なぜならそのおにぎりは、紛れもなくあなたのためを思って握られたものだからだ。

間違えても、Xちゃんのように、文句を言ったり、もっと高級なものをねだることだけはやめよう。

あなたのことを思って作られた料理は、きっと超高級ステーキよりも、あなたのことを幸せな気持ちにしてくれると私は思っている。


by ごき