【秘密結社】izimedarake

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想いを踏みにじるな!

これは大学時代の寮生活で
私が味わった怒りと悲しみの体験である。

その日は寮のお風呂が工事中で
大学の体育館のシャワー室を、お風呂として代用していた。

私がシャワーを浴びに体育館に行ったら
そこに一匹の子猫が迷い込んでいて、Rさんという方がその子猫をつかまえようとしていた。

私が通っていた大学のキャンパス内にはよくノラ猫が住み着いてしまうことがあり
Rさんはそのノラ猫たちを保護する団体に所属している方だった。

話を聞いた私は
Rさんに協力し、なんとか子猫をつかまえた。

その後、Rさんから
「この子猫はこちらで保護しますので、ごきさんの住んでいる寮で貰い手がいるか探して頂けますか?」
とお願いされ
私は喜んでRさんからの頼みを引き受けた。


その翌日の朝に私はもう一度Rさんと会い、
彼女から
『子猫を飼ってくれる方募集中』
という見出しの、子猫の写真付きの手書きポスターを受け取った。


私はRさんの想いが詰まったポスターを
寮長さんにお願いして、みんなの目に最も止まりやすい食堂に掲示した。



それから数日経ったある日のこと。

悲しい事件が起きてしまった…。


Rさんが作ってくれたポスターの
子猫の写真が何者かに落書きされていたのだ。

私は悲しさで泣きたくなり
同時に怒りが込み上げてきた。


落書きした本人は知らないだろうが
そのポスターはRさんが一生懸命作ってくれたものなのだ。

それも
一匹の子猫への想いがたくさん詰まったものだ…。

それを
ふざけ半分でも、落書きするのはどうなのだろうか…。


私は
「あぁ、こんな酷いことされるくらいなら、寮なんか頼らなければよかった…」
と絶望し、
同時にRさんに申し訳ない気持ちでいっぱいになった。


落書きの犯人さんにとって
あのポスターは一枚の紙切れかもしれないが
その一枚にどれだけの想いが込められているか分かるだろうか?


冗談でも、ふざけ半分でその想いを踏みにじるような行為だけは辞めて頂きたいと私は思った…。


by ごき