【秘密結社】izimedarake

いじめに関する記事を書いています

いじめの後遺症(4)舌打ちが聞こえてくると自分に向けられたものだ

「チッ」

この音が聞こえてきても
私が平常心を保っていられるようになったのは
つい最近のことです

それまでは
この音が聞こえてきただけで
自分のせいで相手がイライラしていると思い込み
「こんな自分は社会にとってゴミのような排除すべき存在なんだ」
と自分のことを責め続けていました

そんな私が舌打ちが街中で聞こえてきても平気で過ごせるようになったきっかけは
「舌打ちをされないようにできる人間なんて一人もいない」
ということに気づいたことです

例えば
あなたがいつもと同じように街を歩いているとします
どうしたら「舌打ち」をされないようにできるでしょうか
まずバス停の横を通ります
バス停には、大事な会議があるのに寝坊してしまったサラリーマンの男性がいます
さあ、頑張って「舌打ち」をされないように通ってみましょう
おっ、彼が電話で話し始めた
舌打ちされないように彼の横を通るのはいまのうちかもしれません
さあ、急いで!
「チッ」
あれれ。あぁ、残念。課長に電話で怒られた彼は自分の不甲斐なさに耐えきれず舌打ちをしてしまったようです
では、次です
友達とLINEをしているうちにやりとりが喧嘩ごしになってきてしまった女子高生がスマホを片手に画面を食い入るように覗きながら歩いてきます
「はあ、マジこいつ、ありえないんだけど」
不機嫌な様子を隠さない彼女の横を通るのはヒヤヒヤしますが、舌打ちは聞こえません
セーフですね
このまま彼女の横を通り過ぎてしまいましょう
よし、通り過ぎた。セーフ……
「チッ」
あれれ、なんと、通り過ぎたあとに舌打ちが聞こえてきてしまいました
友達とLINEを続けることが嫌になった彼女が、スマホの電源を切りながら、反射的に舌打ちをしてしまった模様です

さあ、ここまで二戦二敗となっていますが
みなさんは、この「舌打ちをされないようにする努力」について、どう感じたでしょうか
もう「舌打ちをされないようにする」なんて
「無理」だと思いませんか

例えば
お金を渡して「どうか舌打ちだけはしないで下さい」とお願いしたり
「ねえ、舌打ちすると、パソコンのデータを消しにくる幽霊が出るらしいよ」と舌打ちを躊躇いたくなるような噂を流したりすることによって
ささやかな抵抗はできるかもしれませんが
それでも、そんな抵抗したところで「舌打ち」されない確率が上がるわけではありません
むしろ、落ち込んでいたり、怒っている相手に突然そんなことをしたら、逆に舌打ちをされる確率は跳ね上がるのではないかと思います

つまり
私たちには
「舌打ちをされないようにする」ことではできないのです

だからもし、街中で「舌打ち」が聞こえてきても
運悪くたまたま居合わせてしまっただけの自分を責め続けるなんてことは
もうしないで欲しいと思います

おそらくその努力は報われないし
なによりあなたに責め続けられるあなたがかわいそうです

間違っても「私が悪い」なんてことは
絶対にありません

原因は「あなた」ではなく「舌打ちをする人」にあるからです

どうか「あなた自身」のことを信じてあげてください

それが「舌打ち」が聞こえても
平気でいられるような自分になるための
第一歩です

By 茶子くん